OLYMPUSも早くからデジタルカメラに動画機能を搭載していたけれど、それほど本気だったようには思わなかった。
けれど、今年の新製品、OM-D E-M5 Mark IIは5軸の手ブレ補正や、ALL イントラフレームの記録など、動画「にも」かなり力が入っている。で、2週間、使ってみたなかで動画の仕様、使用感などの備忘録。
概略すると
・カスタマイズ機能が充実しているので、EOSとの併用になるべく違和感のない形に変更
・ピーキング等を駆使できるのはピン送り撮影にはとても良かった
・RECボタンの位置だけは改善の余地ありでは
・動画収録時の画角はスチル時より約15%狭い
OM-Dはカスタマイズ性高いよ、とユーザーの知人からは聞いていたのだけど、たしかに多い。上面だけで3つのカスタマイズ可能なファンクションボタンに、背面ボタン、レバー、前面の絞り込みボタンもカスタマイズ可能。
2つのダイヤルをEOSのダイヤルと機能、方向を合わせてあげると、位置こそ違え、操作の考え方は違和感がなくなる。
フォーカスの方向までカスタマイズ出来るとは知らなかった。
ニコンを使うと、これで毎回ミスをするんです(オリンパスはデフォルトでキヤノンと同じ)
ズーム方向はカスタマイズ出来ないが、もともとオリンパスとキヤノンは同じなので違和感なし。ソニー使うと、これが痛いのです。買い換えならいずれ慣れるのでしょうが、併用だといつまでたっても慣れない。
さらに一部のレンズ(PROレンズのみ?)らしいけれど、レンズ前縁のリングをスライドさせることでマニュアルに切り替えられる。
これは素晴らしかった。レンズ鏡筒の後端近くに切り替えスイッチのあるキヤノンより、操作感はこっちが好き。ただ、前述のように、この仕様は一部のレンズに限られるらしいので、そこは残念。
MF時にピーキング表示ができるので、ピン送りなどの際、行きすぎが抑制できてとても良かった。ミラーレスの面目躍如たる部分。
RECボタンがどうしてここにアサインされているのかは理解に苦しむ。
このRECボタン押すにはグリップの握りが不安定にならざるを得ず、RECスタート、ストップ時に必ず変な揺れが入ることになる。
せめて背面のFn1ボタンにアサインしたいところが、カスタマイズ性を褒めておいてなんだけど、なんとRECボタンはFnボタンにアサインできない(なんだとー)。
カスタムメニューの動画でmode 2を設定することで、シャッターボタンにムービーRECをアサインできるのだけど、そうするとスチルのシャッターが切れない・・・うーん。
EOSもEOS 5D Mark IIIでRECボタンが(専用になったものの)押しにくい場所になったし、EOS-1D Cはシャッター横のFnボタンだからともかく、結局EOS 5D Mark IIがベターだったように思うのは気のせいかなあ。
(動画はあまり使われないから優先度低いんだよ、とか言わないで下さい。。。)
で、動画撮影時はニコン同様、画角が狭くなる。
いちばん外側が、アスペクト比3:2のときのスチル記録範囲
動画モードでスチルを撮ると、アスペクト比は16:9なので上下がクロップされる・・のはいいのだが、動画を撮ると記録範囲は内側のエリア。
テレフレかよ、と突っ込むところ。
(動画モードにすると、背面液晶は内側の記録範囲のみになります)
だいたい85%くらいの範囲。
ちなみに以前書いたように、ムービー撮影時のE-M5 Mark IIの手ブレ補正は、5軸のセンサーシフト式補正(VCM方式)に加え、電子式補正を併用するM-IS1モード、電子式補正をオフにし、センサーシフトのみ使うM-IS2モード、両方使わない(ALL)オフモードがあり、電子式はマージン幅を取るのでその分画角が狭くなるのは松下ブレンビー以来のお約束だけど、E-M5 IIでは、どのモードにしても画角が同じ。
手ブレ補正オフ
シフト式補正(VCM方式)+電子式
シフト式補正(VCM方式)のみ
これは、シフト式補正(VCM方式)+電子式にあわせて予めクロップしてるってことですよね。
にしても、動画モードでおよそ15%もクロップされるのはなぜなんだろう?
5軸補正で撮ってみたムービーは次回。
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