G-DRIVE PRO レビュー 1 :コンパクトな高速HDDの続きです。mono-logueでは高速な外付けHDDをさらにソフトウエアRAIDで束ねて高速化する試みを定番化していますが、今回はMac Pro限定の手法も発見(と言うと大げさ?)したので後半に。
もちろん、同じケースに格納されたHDDでなく、別のケースのHDDをケーブル越しにRAID化することのリスクはあり、まともな手法じゃない、って批判もあると思います。トリッキーな実験と思っていただければ幸いです。
なお、前回も書きましたが、ワタシはG-TEAM(G-Technology アンバサダー)のひとりですが、このレビューおよびベンチマーク等の数値は独自に行っているもので、G-Technology社のチェックも意向も入っていません。ので、公式発表と異なる場合もあるし、内容をG-Technologyは保証しません(笑)あらかじめご理解くださいませ。
G-DRIVE PROは1台でWRITE 350MB/s、READ 480MB/sを出すかなり高速なドライブだが、それを(Thunderboltで)3台デイジーチェーン接続し、Mac純正のディスクユーティリティでストライピングのセットを作り、1台のソフトウエアRAIDを構築する。
余談だけど、G-RAIDやWDのMy Book Thunderbolt Duoを同様に束ねるとき、ディスクユーティリティで元のRAIDセットを削除して(ベアドライブ2発に分け)再度4発でRAID化するのだが、G-DRIVE PROはディスクユーティリティからは1台のドライブにしか見えない。うーん、2.5inchのRAIDだと思うのだけどなあ。ハードウエアRAID?SSDとのハイブリッドの可能性はあるけど、テストの範囲では速度が安定しているので違うように思える。
ベンチマーク(MB/s)
計測は原則2回取って、値が近似値だったら中間値を、値が離れていたらさらに3回計測して最大、最低を除外して残りの平均値を記載しています。
さすがにPCIe接続のMac Pro内蔵SSDは超高速。各種作業でMacBook Proより速いと感じさせる原因のひとつがコレか。そのMac Pro内蔵SSDを唯一ライトで超えるのが8発のドライブを束ねるPROMISE社Pegasus2 R8をRAID0で構築したとき。
ただし、先日のレポートでも書いたように、Pegasu2はThunderbolt2でないと実力を発揮できない。上記のベンチマークでもMacBook Pro(Mid 2012)はTB1なので速度が大幅に低下している。現行のMacBook ProならMac Proに近い値が出ると思う。
G-DRIVE PROの3連装はさすがに高速で嬉しい(笑)し、TB1なのでMacBook Proでもボトルネックがないのが個人的には○。
ただ、良く見ると2連装と3連装(それぞれデイジーチェーン)で、READが僅かしか向上していないのが分かる。
この辺りがTB1インターフェイスの実効上限値なのかなあ、と思いながら、デイジーチェーンではなく、3台のG-DRIVE PROをそれぞれ直接Mac Proに接続することを思いたのでやってみた。
想像以上に効果あった(笑)
READだけなら、2台RAIDをそれぞれ繋ぐだけでMac Proの内蔵SSDに近い速度を、3台ならREAD,WRITEともMac Proを超える。
もちろん、Thunderbolt2接続のPegasusも超える。
G-RAIDでも同じことをやってみたが、こちらは有意な差は出なかった。
ただ、現状(おそらく将来も)Mac Proにしか出来ない手法だし、Mac ProにしてもThunderbolt6ポートあると言ってもそのうち3ポートを使うのは現実的ではないので、まあ、トリッキーな実証実験と思っていただければ。
それでも現状、PROMISEや内蔵SSDを超える超高速ストレージ構築への解の一つであることは確かだ。
なお、Mac ProのThunderboltポートは6ポートあるものの、実際は3つのグループになっていて、4Kモニターはグループ内に2つ置いてはいけないことになっている。
今回、グループをばらして繋いだ場合と、グループに2つ繋いだ場合を比較したが、有意な差は生じなかった。
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