噂通りにNAB2014合わせでソニーからα7Sが発表。α7は無印、R、S、と3兄弟構成となった。価格は未発表だけど、α7シリーズとして出すからには何十万円することはないだろう。
AX100がコンシューマー4Kを切り開く先兵だとしたら、α7Sはハイアマチュアからミッドレンジの業務用を狙う位置づけだろうと想像している。
(国内発表は現時点でないので、米国サイトを読みながらのブログです。英語力に欠けるので、誤読、間違いあるかと思います。事実関係に間違いが有る際はご指摘いただければ幸いです)
外観はα7、7Rと同じ。バッジ以外に差は見当たらず、これ、フィールドテスト、楽だったろうなあ(笑)と思う。絶対、バレないもん。
他のαに較べ、センサーサイズ(面積)は同じまま、画素数を大幅に下げた。これにより1画素自体の受光面積は大きく広がり、拡張感度ながらISO409600という超高感度カメラになった。おそらく常用感度域ではそれが画質改善に大きく寄与することは間違いない。
でも、この1,220万画素という(今日日)低解像度なイメージャーの狙いは4Kムービー記録への最適化であることは明らかで、SONYの4KはDCI 4K(4096)ではなく、QFHD(3840)であることから、フルHDムービーの画質改善も同時に狙っていると思う。
EOSを筆頭とする所謂一眼ムービーは、本来はスチルカメラなので非常に高解像度(画素数の多い)センサーを搭載している。んでも、ムービーはフルHDで207万ピクセル、TV 4Kでも830万ピクセルだから全画素記録なんて出来ない。
全画素のデータをリサイズするか、「部分を切り取って」トリミングするか、になるのだけど、トリミングは画角が違いすぎるので(EOS-1D Cの4Kはトリミング、これについては後述)、一般的にはリサイズ。
リサイズ(縮小)にはいろんな方式がある(Photoshopでもいろいろ選べる)のだけれど、パソコンと違ってカメラは非力なエンジンで、秒30コマをリサイズしつつメモリーカードに記録していく、というランチタイムの食堂厨房みたいなことをしなければならないので、凝ったことはやっていられない。
ので、画素合成とかしていられないので、画素間引き。モアレやスチルほどの画が出ないのはここに原因があるといっても、概ねあってる。そのうえで、センサーの横方向ピクセルをFHDの奇数倍にする(EOS 5D Mark III)とか、各社さまざまな工夫を重ねるのだけど、そこは今回の話では無い。(ので割愛)
今回の話は、トリミング、の方。
EOS-1D Cの4KはフルサイズではなくAPS-H相当なのは有名(?)だけど、1DCの場合、これはフルサイズとSuper35の中間を日和った、訳ではない。EOS-1D X譲りの1,810万画素センサー(5,184×3,456ピクセル)の、DCI 4K(4,096×2,160ピクセル)部分を切り取って保存したら、それがAPS-H相当のトリミングだったという話だ。
ながい前振りだったけど、α7Sはフルサイズ(米国サイトではFull-frameの文字が躍るが、これが日本でいうフルサイズにあたるのだと思う)
解説図版にはSuper 35mmの枠と、そこに4K表記があるけど、これは参考だよね?それとも切り替え可能なの?
α7Sは、横方向3840ピクセルのフルサイズセンサーなんだろう。
3840x2160だと1,220万画素もいらないのだけど、そこは3:2と16:9の差のほかは、なんだろう。
面白いなあと思うのが、X AVC Sを搭載しながら、内部メモリーカードへの4K記録は対応せず、カメラ本体ではX AVC SのFHD記録。外部HDMI出力を使ってサードパーティのレコーダー(イラストがどうみてもATMOSなのはご愛敬)で4Kを実現すること。
C500みたいだな〜とつい思う。パナのGH4のように両方で4K対応が理想だけど、ハンディカム(AX100)でも内部SDカードでX AVC Sの4K記録をやるのに、α7Sが出来ないのはなんでなのだろう?
このサイズで4K記録出来たら、マルチコプター搭載とか、さまざまに応用されそうなんだけどなあ。
X AVC S(AVCHDも使えるみたい。目的によって使い分け?)のおかげで、1280×720なら120Pハイスピード撮影が出来るのも羨ましい。
外部へのクリーン4K出力とか、120Pとか、EOS-1D Cに欲しかった機能だよなあ。
まあ、2年(EOS-1D Cの発表は2012年のNAB)の差があるので仕方ないんだけど、羨ましいデス、ええ。
–ads–