歴史的発表・・・として登場したのはグフで、いや、そりゃザクとは違うのだよザクとは、って当事者が言うのは分かるのだが、端から見れば、歴史を変えたのはザク。グフやドムは優れた機体だけどプロジェクトXのモビルスーツ版があったら、取り上げられるのはザクだ。
・・・とか書くとなんのことやら、だが、今日、ハリウッドで発表され遅れて日本でも発表された映像制作システム CINEMA EOS SYSTEMの話。
まだ分からないことも多いし、ほとんど一般公開情報しかもっていないけれど、その段階での第一印象を自分の備忘録として書いておく。
写真はキヤノンWEBより転載
この夏以降、噂は錯綜していた。
4Kだ、2Kだ。EFマウントだ、PLマウントらしい。MotionJPEGらしい、いや、MXFの4:2:2・・
結果的にすべて正しかったことになる。
初号機として出てくるEOS C300は、4Kセンサー2K(正確にはフルHD)記録のハンドヘルド機。50MbpsのMXFコンテナ MPEG-2で、フルHDの60i、30P、24P、1280×720なら60Pに対応。(.98のつかないピュア24.00Pがあるのが特徴)
開発発表された型番不明の4Kカメラはプロトタイプ(?)はEOS-1Dに似たDSLR型で、MotionJPEGだという。
最初、C300は先行する中堅機で、2012年とアナウンスされる4K EOSが本命かと思ったが、TLで何人かの方と話しながら考えが変わった。
C300の狙う主戦場は映画というより、いまだフィルムで撮影されることも多い、米国のTVドラマなんだと思う。ERや24やSATCに代表される米国のTVドラマは映画「的」スタイルで撮影される。ただし、膨大なカット数を要求されるのが映画と違うところ。(まあ、映画がのんびりしてる訳ではないが、比較しての話)
結果、ステディカムの多用をはじめとする独特の撮影スタイル(ひいては演出スタイル)が確立していくのだが、その効率が求められる場所に最適化を狙ったのがC300なのではと思う。
REDのRAWはたしかに(REDの)アドバンテージだが、同時に敷居の高さでもあると思う。MXFの4:2:2で実用レベルでは問題なく、編集作業の効率性はCINEMA EOSに大きくアドバンテージがあるだろう。RAWでないといえCanon Logガンマを持ち、グレーディングの自由度を確保。さらにViewing LUTを公開し、C300のモニターでもLUT適用後のモニタリングが可能、とREDシステムのボトルネックを丁寧につぶしてきた感がある。
ハードウエアとしては30-300mmというすさまじいズーム比をもつ大口径レンズ、HD SDI,GEN LOCK等をびっしり搭載。にしてはキヤノンなのにマイク端子はキャノン(XLR)じゃなくステレオミニ、というのは謎なのだが。4inchの液晶パネルは前後左右270度稼動し、ファインダーは60度まで跳ね上がる。そんなギミック満載ながら防塵・防滴仕様。
これは生産性高いよねえ・・・。
さらにNDフィルター内蔵でマットボックスを外す必要は無く、電動で遠隔操作でのND交換可能。EFマウントモデルは絞りやフォーカスもリモート制御できる(ただ、専用アプリの記載がなくスマートフォン用画面まで載ってるってことは、このとき書いたのと同じくブラウザからワイヤレストランスミッターでログインして操作する方法だと思う、ちょっとタイムラグがあるんだよなあ、あれ)
と、つらつら思うに、C300はかなり念入りに仕上げられたムービーカメラのような気がしてきた。TVドラマなら2KでOKだし、合成や後処理を考えると4Kで撮っておこう、とはならないだろうし。
CMOSセンサーがスーパー35mm相当というより有効画素が3840×2160と、フルHDのきっちり2倍であることも確信犯だと思う。RGB+Gを各色1920×1080確保し、RGBにする・・そりゃ間引きなしだし、ジャギーやモアレには効果てきめんだろうなあ。
実戦に強いカメラとしてけっこう長く使われる名機になりそうな予感。
一方、開発中のEOS 4Kは1Dベースの写真をみるにEOS 5D Mark IIIとは異なる系譜に見える(逆に1Dsの後継になるのかも)けど、プレスリリースに
4K動画記録の場合、APS-Hサイズ相当(縦横共に35mmフルサイズの約80%の寸法)の画角にクロップされます。
の記述がある。
あいたたた、フルサイズじゃないのか、と残念に思いつつ、このカメラが積むイメージセンサーのAPS-H相当・・・が4096 x 2048だとすると、こっちはフル画素記録の可能性かなあ。とも思う。
MotionJPEGってことは8bitになってしまうはずなので、そこに不安はあるものの4Kの映像、撮ってみたいなあ・・・。
とはいえC300の価格をみるかぎり、こちらも手が届くところにはこない印象。
悔しいなあ。
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昨日の品川のイベントではiPad上のsafariで
IPアドレス直打ち、ログインして操作って感じでしたよ。
軽くて、使い勝手のいいカメラですね。
ステディカムにセットアップした展示もありました。
ドラマの現場にはたしかにいいですね。
映画、CMだと、RED Scarlet Xのほうが受けそうですね。
XLRはガンマイクをつけるところの下部、液晶横についていたと思うのですが。。。。
う、再度、仕様を整理確認してから
また書きますね
ありがとうございます