

BenQ EW3280Uをお借りして3か月、本来EW3280UはBenQがエンジョイメントモニターと呼ぶように、4Kの解像度とHDRの高画質、2.1ch treVoloスピーカーによる高音質でエンタテイメントコンテンツを味わう製品ですが、テレワーク状況下で仕事にも活躍した・・のが、前回のレビュー。
今回はEW3280U本来のホームエンタテイメントとしての実力をレビューしましょう。BenQ EW3280U 公式ページ
このレビューは外出自粛が強化された4月後半からおよそ3か月の予定でBenQ社より同製品をお貸し出し頂き、執筆しています。それ以外の利益供与(報酬等)はありません。本レビューは同社に感謝しつつもフェアな視点で書いているつもりです。原稿チェック等はありません、間違いが有ればワタシの責任です。事実誤認や間違いがあれば修正し修正点を明記します(誤字脱字の修正を除く)。
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PCモニターは基本、仕事用と言うこともあってなにより先に画面サイズ/解像度/液晶方式/入力端子そして価格、で語られるコトが多いと思います。EW3280Uも32インチ/4K/IPS/USB-Cにリーズナブルな価格設定と充分な訴求力を持ちますが、他のPCモニターに少ない大きな特徴として、映画やゲームで増えているHDRに対応し、迫力と高音質の 2.1ch treVolo スピーカー内蔵というアドバンテージを持ちます。
特にPCモニターらしからぬ2.1ch サウンドはエンタメ系コンテンツに大きな福音を与えます。モニター背面に設けられたウーハーのパワーもあって、普通の液晶テレビを軽く凌駕するサウンドを聴かせます。
まずHDRから検証すると
EW3280UはHDR10対応のHDRモニターですが、さらにBenQ独自のHDRiモードを搭載しています。Display HDR(iが付かない)が一般的なHDR。この基準となるHDRもハイコントラストで美しいのですが、時に輝度が過剰になる場合が見られます。
これに対し、BenQのHDRi(iはインテリジェントらしい)は、シーンを解析して(?)コントラストとディティールのバランスを取るものらしく、乱暴に印象をいうと、ゲームHDRiモードでは暗部を持ち上げ、ディティールを強調、シネマHDRiモードでは高輝度部分を抑制し、色のディティールと階調性を重視しているように思います。
写真は管面撮影(って今は言いませんね、液晶面撮影でしょうか)ですので、実際の画像とは差違がありますが、ある程度の傾向は分かるかと思います。
さらにEW3280Uの特徴として非HDRコンテンツに対し、HDRエミュレートを行うことが出来ます。個人的にはエミュレートって懐疑的なのですが、今回YouTubeやVimeoで映画のトレーラーを再生し、CinemaHDRiエミュレートで見てみたところ、効果絶大でした(笑)
動画で比較しています。
BenQ EW3280U HDRi from SAIKA on Vimeo.
もうひとつの特徴であるサウンド。もともと音に気を遣うPCモニターはほとんどありません。ノイズ発生源になりうるし、スピーカー性能はキャビネット容積と無関係ではいられないので昨今の薄型テレビは昔のCRT時代に比べ、こと音に関しては不利な状態です。
それに対しEW3280Uは前面にステレオスピーカー、背面にウーハーを搭載、サラウンドモードと組み合わせ、PCモニターとは思えないサウンドを聴かせます。
ウーハー部分に付箋を貼ってみました。ウーハーが本体後部のアールに沿って配置され、斜め後方に向いているのが分かります。
そこでEW3280Uを壁から80cm離した位置、2~30cm離した位置、壁から数センチで較べて見ました。もちろん反射壁面がある方が効果が感じられたのですが、数センチレベルで壁よせすると音の存在感は増すものの、空間への音の広がりや回り込む感じは損なわれ、2〜30センチくらいの配置が結果的にもっとも好ましいものでした。
場所が狭いと、どうしても壁に寄せざる得ないのですが、EW3280Uの特徴を最大に発揮させるには工夫したいものです。
サウンドモード(音声シナリオとOSDでは表示されます)は5種類。これはコンテンツと好みによって選べばイイと思いました。
で、EW3280Uの白眉はワイヤレスリモコンでHDRモードもサウンドモードも離れたところから切り替えできること。
PCモニターは使うときはモニターの目の前だから確実性の高いワイヤードリモコンが便利だけど、EW3280Uはテレビライクにソファから見たりするでしょ、とBenQの誰かが笑顔で言っているようです。もちろん、音量ボタンもリモコンにあります。
さらに使わないときにリモコンを置いておく台まで付属しているあたり、こういう痒いところに手が届く仕様設計って日本製品の十八番だったのになあ、と思いましたね
もはやアタリマエになりつつあるUSB-C接続はPD(パワーデリバリー)20V/3A 60Wまで対応。実質的にMacBook Pro 15inchは電源アダプタ要らずで使えます。
前回のレビューで書きましたが、入力はHDMI 2.0 x 2、Display Port 1.4 x 1、USB-C x 1。HDCPは4Kに対応した 2.2対応です。ノートPCにAppleTVかFire TV、ブルーレイレコーダーで完ぺきセットですね。
ヘッドホン/外部スピーカーに対応するミニジャックがありますが、欲を言えばEW3280Uの性格的にはヘッドホン端子はフロントにあると便利だったなあと思います。
という訳で、一人暮らしのひとや、大学生の自室、単身赴任のお父さん、に最適な「PCにも使える」エンタテイメントモニターだと思います。
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