カメラはとても賢くなったので、かつて職業カメラマンの証しであった技術的な部分をかなり肩代わりしてくれる。ワタシのような専門技術的には抜けも多い人間が、写真や動画で仕事になるのも、機材のガンダム化や(特に動画では)スタッフのおかげの部分が大きい。
でも、センスや発想ではいまだ通用しないのがライティング。そして、その基本にして極限とも思えるのが白ホリ撮影。
月刊コマーシャル・フォト2019年8月号の特集は「白バックの極意」
いや、正直言って、ライティングは苦手です。というか、歯が立たない。特に瞬間光。
もちろん、だからやらない訳ではなく、一応やるけれど、照明がいちばんプロの凄さを思い知らされる領域ですね。
白ホリなんてその極北。
特集は10人のフォトグラファーが、それぞれのライティングを語ってくれ、セッティングも載せてくれているので、とても刺激になります。セッティング自体はそこまで特殊なことしていないのに、この光なんだもんなあ。
スチルのみならず、青木亮二氏のミュージックビデオにおける白ホリライティングも
さらに博報堂プロダクツ監修の「白ホリライティングの基礎講座」10P。
この10ページだけでも(ワタシには)買い。
そして、毎号、ブツ撮りの極北を見せる南雲暁彦氏の連載、Still Life Imagingは逆に黒バックにHMIライティングによる定常光高速シャッター撮影による水のシズル。
これもプロの矜恃を感じさせる連載で、職業人(プロフェッショナル)の粋はまだまだ機材だけで届く世界では無いと痛感させられます。
今月号のコマフォトは分冊付録 2019スタジオデータブック 付き。
別冊じゃ無く分冊。つまり2冊が1冊に製本されているけれど、分離できる構造。270ページ以上のスタジオカタログ。
で、今回、良いなあと思ったのが、途中に挟まれる「スタジオ撮影フロー まるわかりガイド:スタジオ探しから支払までの流れ」と巻末の「現場で役立つ撮影用語集」。
どちらも「今さら訊けない」基本的内容だけど、これ、ちゃんと理解してるのって大事。いや、まあ、中には、こーいうギョーカイ用語、さっさと消えろよ、と思うものもありますが(笑)
ビデオSALONの【斎賀教授のアフターファイブ研究室 特別編】で協力してもらった六本木スタジオの 1stが載っていた。
この元白ホリ、現在、自然光の入る大型スタジオ、楽しかった。けれど、ここの良さを十全に引き出せたとは思えないので、また機会あればチャレンジしたい・・・。
毎度ご紹介ありがとうございます(^^)
いえいえ、毎号勉強させてもらっています!