メーカーごとに温度差はあるものの、いまやデジタル一眼レフでHD動画が撮れるのは当たり前。とはいえ、じゃあ、デジ一眼でムービー撮るのが当たり前になってるかと言えば、そんな機能使ったことない人や、最初に使ってみたものの、そのままほとんど使っていないひとが多いのも事実。
デジタル一眼レフメーカーのなかで、もっとも遅れて動画対応を果たしたソニーの新α、NEXは、そこに新しいムーブメントを起こせるかもしれない。
今回の内覧会、ムービーを結構撮ったのだが、動画ファイルの持ち帰りがNGだった・・・_| ̄|○。
という訳でテキスト中心のエントリーとなる。
写真はNEXと同時に発表されたEマウント対応のビデオカメラ。
レンズのf値によるとはいえ、画の被写界深度はイメージャーのサイズに大きく依存する。被写界深度の浅い画は、イメージャーが大きい方が絶対的に有利だ。
ビデオユーザーがEOS 5D Mark IIをはじめとする一眼動画に衝撃を受けたのもここが大きい。
NEXのフォーサーズに対する絶対的なアドバンテージはここにある。
もちろん、んじゃあフルサイズが一番じゃん、っていえばそうなのだが(笑)フルサイズとの互換性をとる限り、レンズマウントやフランジバックの縛りから小型化には限界がある。
フォーサーズは小さなイメージャーを前提としたマウントだし、キヤノンはEF-Sでせめてフランジバックを小さくする苦肉の策(?)を見せた。NEXはフォーサーズ小型機なみのサイズでAPS-Cサイズのイメージャー。
Eマウントはフランジバックをαマウントの半分以下の18mmとすることでボディの小型化へのアドバンテージを得た。余談だけど、18(eighteen)だからEマウントってはどうかと思う(笑)じゃあ、むりやり17mm台にしたらseventeenのS(ソニー)マウントになったのに(笑)
もちろんソニーのお家芸ともいえる高密度実装アプローチは徹底的だし、位相差センサーを廃してもなお、これだけの高速AFを実現する技術力も健在。
その意味で、外装、制御、デザイン、そしてUIの精鋭チームが総力戦を行ったのは想像に難くない。(敬意を表してクリックで拡大)
で、肝心のHD動画機能だが、
NEX-5が、AVCHD 1920×1080 60i 17Mbps
MP4 1440X1080 30P 12Mbps
NEX-3が、MP4 1280×720 30P 9Mbps/6Mbps
あ〜、フルHDだけど60iか・・・Pじゃないんだ
まあ、AVCHDの規格だから当然なんだが、ちょっと残念。
MP4は逆にP。だけどHDV解像度(いまさら非正方ピクセルかあ)
NEX-3になると1280x720Pになっちゃうのも謎。
前述のように動画ファイルが持ち帰りできなかったので詳細な検証は出来ず、その場でのスピードチェックだが、
・動画撮影中に静止画撮影は出来ない。(レリーズできない)
・動画撮影中にAFは追随しない。シャッター半押しでAFを行うことはできる。
・その際は顔認識をしていたように思う(いまいち自信なし)
・手ブレ補正は効いているようだ
・最新のハンディカムと同様のアクティブ手ブレ補正はあるが、それが有効になるのは現状のレンズラインナップでは18-200mm使用時のみ。18-55mmにオプティカルステディショットの文字が見えるが、アクティブ手ブレ補正は非搭載とのこと。
・また、アクティブ手ブレ補正動作時においてもハンディカムのような画像きりだし(参照エントリー)は行っていないとのこと。
・それにしては動画ボタン押した後で、液晶のプレビューが微妙に大きくなる(画角が狭くなる)のが確認できる。動画撮影時には、イメージャーをフルに使わず、切り出しているのは確からしい。
・動画撮影時、全画素読み出しからの縮小ではなくイメージャーと画像処理エンジンの段階で、間引き書き出しが行われている。
Eマウントを使ったビデオカメラが出てくるなら、コンシューマー機(との話)でズームが手動のままというのはソニーらしくないように思う。
Eマウントは電子接点が10コと、αマウント(現在は8つ)に較べ接点が増加している。
パワーズーム搭載レンズの可能性はあるのかと訊いたら、イエスノー含め、非開示情報だという。
Eマウントのカムコーダーについては後日、検証したい。
–ADS–
何処よりも早い実戦向き検証ご苦労様です。
発表時には小踊りしたものの、Pでなくiだったりビットレートがいまいち低かったりと細かな点が気になってきました。
コーデックって落とし所が難しいですね。EOSの偉さはAVCの規格外にいるのでビットレートを稼げるのが大きいような・・。
悩ましいですね、実に。
NEX-5のFullHD60iは中身は30fpsセンサー出力ですよ。
騙されないでください。各所で話題になっています。