過去を振り返らないジョブスそしてアップルの姿勢にならって、スティーブ・ジョブスの話は、彼が亡くなった日の1回にとどめるつもりだったが、ちょっと気になったので少しだけ。
彼の遺した言葉の中でももっとも有名なスタンフォード大学の卒業式スピーチ(YouTube 日本語訳付版<画面下のCC表示を押す)を結ぶもはや伝説化したフレーズ。Stay Hungry,Stay Foolish は、今回の訃報を機に、WEBのみならずテレビや新聞でまで語られるようになった。
それはいいんだけど、Stay Hungry,Stay Foolishを、多くのメディアがハングリーであれ、バカであれ、と書いてることにちょっと違和感。
いや、英語力が絶望的にないワタシが言うことじゃないんだけど、これ、バカとか愚か、って意味じゃないんじゃないの、と思ってた。
そしたら、「スティーブ・ジョブズ 驚異のプレゼンテーション/イノベーション」の翻訳者であり、MACお宝鑑定団で「ジョブズが唯一積極的かつ全面的に取材に協力した評伝」とされている「スティーブ・ジョブズ (上下巻)」の翻訳者でもある井口耕二は「ハングリーであれ。分別くさくなるな。」と訳されていることを知った。
井口耕二氏のブログ buckeyes the translatorより
なるほど〜、と思いつつ、個人的には、「ハングリーであれ、愚直であれ。」と受け止めている。
一途に、揺らがず、まっすぐに。
そこまでの信念と自信を持てないワタシは、せめてその言葉を心に銘じるのみだけど。
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偶然です私も同じことを思っていましたので思わずレスします。
「賢くなるな」という訳を見たことがあるのですが、「馬鹿であれ」とでは意味合いが違ってきますよね。馬鹿で居続けろということは「偉くなったと思わず、貪欲に学べ」ということなんじゃないかなぁと思ったりするんですが。もちろん私は英語は全く分かりませんので、本当のところどうなんでしょう?
こんにちは。
"Stay hungry, stay foolish"、
そもそもこの言葉はスティーブ・ジョブズ氏のオリジナルではなく、
彼らの世代におけるバイブルと評された1970年代の雑誌"The Whole Earth Catalogue"
の最終号の裏表紙に書かれていものだったことを、例のスタンフォード大学でのスピーチを
ちゃんと聞けばわかると思うんですけれど、その点についても誰も言及しないのは不思議ですね。
僕も「馬鹿」という言葉に同じ違和感を感じ、
個人的には「愚直」と訳していました。
「貪欲であれ 愚直であれ」くらいで良いじゃないか、と。
また、John Doeさんと同じく「Jobsの言葉」として伝えるのも違和感あります。
「視聴者のため」は悪い考えではないのですが、
言葉を丸め込み過ぎ、必要な情報を削ぎ落としすぎるのは、
報道機関の悪いクセです。