新宿御苑にほど近い雑居ビルの3階に佇む小さなギャラリー、Place M。
そこで一部の人には「黒い・・・」という感嘆符と共に知られた写真家、伊藤公一氏の写真展「HOPE」が開催されている(日曜まで)
初日に行ってきた。
伊藤公一 Koichi Ito
HOPE 2015.12.21 – 2015.12.27
彼の写真は、黒い中に微かに浮かび上がる色彩に、彼自身が投影されていると思うので、中途半端にその写真を撮ることが躊躇われ。
それゆえに、ここに載せた写真はすべてきつめに調色した形で載せている。彼の写真の本当の色は、自分でこのギャラリーに行くことでしか、味わえない。
ガラスペンで一気に書いたとされる序文。なんて病んだ繊細な作家だろう。落としたら35mmF2の前玉のように割れてしまいそうなひとだ。落としたら買い換える、らしいが。
ちなみにキヤノンユーザーの彼、今回、展示している写真は、EOS 5Ds、EOS M2、EOS-1D Xで撮られているらしい。
音楽ひとつ流れていない静かなギャラリーには、耐えることなくお客が立ち寄る。若い女性層が多いのが、意外というか納得というか。
なかには数時間、ギャラリーから動かないひともいる。
万人向けとは言い難い彼の写真だが、特定のひとのこころを掴んで離さないようだ。
なお、この一連の写真に映っている女性は共通の友人。仕込み、ではないが、肖像権に配慮して。
写真と観客を分けるのはガラス1枚。これが照明を反射してしまうのがなんとも残念。
Koichi Ito HOPE
そこに残ったのは、希望。黒い中にでも、希望はあるのだ。
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