CPUやGPUは言わばパソコンのエンジンなのでパワーがあるだけ良い、でも、写真や動画に関しては足回りと言えるストレージの速度がかなり重要。現時点でMac最高速と思われるMac Pro対応 NVMe SSD RAID であるOWC Mercury Accelsior 4M2を購入したのでレビュー。
合計すれば100TBを超えるRAID(主にG-Technology製)が稼動するウチですが、スピードだけで言えばもうSSDの時代なのは自明。Mac Pro 2019の内蔵SSDはリード、ライトとも3,000MB/s近い速度で満足だけど、T2チップのため後から容量アップが不可能。
ので、PCI-e接続の内蔵SSD、OWC Mercury Accelsior 4M2を導入してみました。
以下、取り付け手順と設定、そして最も重要な速度のレビューですが、概略は90秒の動画にまとめています。のでアウトラインはビデオで見るので充分かも。
その後、写真ベースで解説します。
90秒で見るOWC Accelsior 4M2 取付と速度 from SAIKA on Vimeo.
音楽:iBgm
このMacについて > PCIカード > 拡張スロットユーティリティで、スロットの空きを確認します。うちのMac Pro 2019の場合、スロット1,2をRadeon Pro Vega IIを搭載したMPX Moduleが使い。スロット5をApple Afterburnerボードが、スロット1にApple I/Oカードがプリインストールされています。
Accelsior 4M2は X8レーンのシングルワイドスロット(スロット6〜7)でいいはずですが、せっかく空いているので X16レーンのダブルワイドスロット(スロット3~4)を使うことにしました。
赤線で囲ったのが、今回使うスロット4です。その上の長いボードが我らのアフターバーナー。
ハード的には、Mac Pro 2019にPCIeカードを取り付ける を参照しながら取り付けるだけなので簡単なものです。
Power Macの頃に較べると、各部の精度も強度も上がっていてカッチリと組めますし、薄い金具で手を切ることもありません。(Power Macintosh 9500は美しい筐体でしたが、メモリー増設のたびに手の甲が切り傷だらけになった記憶があります。まあ、ワタシが鈍臭かったからかもしれませんが)
無事、スロット4にAccelsior 4M2が認識されました。
これでもう普通に使えるのですが・・・。
製品を包んでいた絶縁ビニール袋に貼られていたシール。
最高のパワーが欲しければ、このツールを使うのじゃ(意訳)に従い、
Accelsior 4M2に入っていたアプリ「SoftRAID」(そのまんまの名前だ)をインストールして起動します。
Accelsior 4M2は4発のSSDを束ねたRAIDだというのが分かります。
SSDを初期化、4基を束ねてRAID0(ストライピング)で構成します。
この時に、ワークステーション用や、サーバー用、ビデオ用、オーディオ用、写真用、と最適化のオプションがあります。
その違いがどういうパラメータの設定なのかは分かりませんが、ワタシはデジタルビデオ用を選択しました。
ただし、このSoftRAID、同梱されているのは30日間だけ使える評価版。それ以降も使うなら別途購入しなければなりません。え〜。
SoftRAIDなしでもAccelsior 4M2は正常に使えますが、落ち着かないですよね・・・。
ちなみに同梱版は SoftRAID XT相当で129ドルしますが、RAID0か1でだけ使うつもりならSoftRAID Lite XTで良さそうです。
訂正追記(2020.03.10.)
Accelsior 4M2の基板にシールが貼ってあるのですが、そこにSoftRAID XTのシリアルナンバーが印字されていました。Accelsior 4M2のシリアルかと勝手に思い込んでスルーしていました。
ごめんなさい。訂正します。ご指摘頂いた物書堂さまに感謝します。
で、実際の速度を測ってみると
Writeで4,500MB/s前後、Readで5,000MB/sと、Mac Pro 2019内蔵SSDの1.5倍以上のパフォーマンスを見せます。
まあ、ハードウエアの話だけで言ったらWindowsのハイエンドマシンはPCIe 4.0に移行しつつあり、更に数字が出る可能性があるのですが、Macの世界で言えば、拡張性のあるMac Pro 2019でのみ許される高速ストレージの世界。
高価いけれど、それだけの価値はあるハイパフォーマンスSSDといえるでしょうか。
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