新しいウルトラマン、ウルトラマンギンガが誕生らしい。
新機軸として
「ウルトラマンギンガ」は17歳の高校生たちが主役となった初のウルトラマンシリーズです。
はいいんだけど
対怪獣防衛チームや軍隊も無い現代の日本のある地方を舞台に、等身大の高校生たちが
って、ええええええ?
ウルトラシリーズが仮面ライダー系と違うのは、ウルトラ警備隊や科学特捜隊が(例え引き立て役に過ぎないにしても)最新メカを駆使して怪獣や宇宙人に立ち向かう、ってことだと思うのに。
ゴジラにせよ、ウルトラシリーズにせよ、光の国から来た異星人におんぶにだっこではなく、自衛隊やT.D.F.が、毎回大きな被害を出しながらも(笑)対怪獣、対宇宙人にあたる姿に円谷英二氏の「防衛軍」ポリシーを感じるのは考えすぎだろうか。(閑話休題)
で、やっと本題(本の題名)
ウルトラセブン 超兵器大研究 を買った。
ウルトラセブンや宇宙人も少しは(!)載っているが、本の主眼はウルトラ警備隊こと地球防衛軍(T.D.F.)のメカの解説。
円谷プロのもつ当時のスチール写真等が満載の貴重な本。
撮影セットの様子も分かるのがユニーク。
惜しむらくは、写真の解像感が甘いこと。まあ、45年も前の写真、しかもおそらくはフィルムでは無く印画紙からなので致し方の無い部分ではある。これ以上たっていたら失われた資料もあったであろうと思うと、満足すべき?
各話に登場したクルマリストがあるのも素晴らしい。
ただ、解説に(自動車メーカーとの)タイアップが進んだ、という記述があるが、これは本当かなあと、ちょっと半信半疑。
もし、これがタイアップによるものなら、国産車(ほぼ)全メーカーに、独車、イタ車、フランス車が入れ替わり登場するウルトラセブンは、いまのメーカータイアップより、はるかに高次元なタイアップオペレーションを実現していたことになる。
裏表紙のデザインも洒落ている。
で、ウルトラシリーズのメカ本として、個人的ベストに思うのは20年以上前に発行されたMOOK本
U.W.W. ULTAR WEAPON WORLD ウルトラシリーズ・超兵器の世界
ガンダム・センチュリー と同様の、後付のもっともらしい考証で構築された仮想設定本で、公式設定では無い(ここ重要)だけど、作品愛は相当なモノ。
科学特捜隊(ウルトラマン)、ウルトラ警備隊(セブン)、M.A.T.(帰ってきたウルトラマン)の3作品が対象だが、メカデザイン、テクノロジー考証から、歴史?を、M.A.T.→科特隊→T.D.F.と年表を再構成して、開発史を語る手法。
たしかにM.A.T.は見た目もテクノロジーも現代に最も近い。
マットジャイロなんて、オスプレイそのまんまだし。
(マットジャイロのデザインがオスプレイの原型であるXV-15のデザインより前に成されているのは、なにげにすごいと思う)
この仮想(妄想?)考証本、いまではマクロス等でよく見られるが、当時は新鮮だった。
とはいえ売れなかったのか、再販予定も無く絶版のまま。
ウルトラマン、セブンのメカデザインも行った成田亨 氏のイラストが載っているのも貴重。
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