MacBook ProにiPhoneにiPadにAppleWatchに・・と充電の必要な機器は増える一方。自宅の机の上(あるいは下)のACタップは各種の充電アダプタで埋まり、ごちゃごちゃする一方だ。これが出張でもしようものならショルダーバッグ(あるいはバックパック)の中に、たくさんの充電アダプタが詰め込まれることになる。・・・のがこれまでの時代の話。
その複数の充電アダプタをひとつでまかなうマルチポートで大出力の小型充電アダプタが(もうすぐ)登場。
USB-CとUSB-Aをそれぞれ2ポート(計4ポート)持ち、最大100Wの出力を持つGaN(窒化ガリウム)充電アダプタ:TUNEWEAR TUNEMAX 100W GaN がそれ。
TUNEWEAR TUNEMAX 100W GaNはフォーカルポイントがGREEN FUNDINGでクラウドファンディングを実施中の小型高出力充電アダプタ。同社からまだ日本に2台しかないというサンプルプロトタイプを数日お借りしたので、実際に使ってみました。
(プロトタイプということなので、製品版とは微妙に異なる部分があるかもしれません)
左からMacBook Pro 15inchに付属するACアダプタ。MacBook Pro 13inchに付属するACアダプタ。TUNEMAX 100W GaNの順。
サイズもさることながら、USB-Cのシングルポートであるアップル製ACアダプタに対し、TUNEMAX 100W GaNはUSB-C2ポート、USB-A 2ポートのマルチポート。
それでいて出力は100Wでありながらアップル87Wより約100g軽く、61Wより10g重いだけ。
(アップルのACアダプタは実測値。TUNEMAX 100W GaNは公称値)
で、4ポートをフルに使うと
MacBook Pro 2台、iPhone、AppleWatchが同時充電出来てしまう。これ、純正(同梱)アダプタだと550gになる計算。しかも、iPhoneの充電アダプタは5W出力だし。
ちなみにこのフル接続状態でどう電力を分け合っているかというと
TUNEWEAR TUNEMAX 100W GaN公式の表によるとこう。
実際にMacBook Proのシステムレポートで確認すると、MacBook Pro 15に45W、13に30W割り振られていた。iPhone等は上記の表から転記。
で、MacBook Proは15インチで電力喰うから45Wが割り振られた訳ではなく、先に繋いだ順だった。システムレポートを監視しつつ繋いで行ったところ、最初にMBP15のみ接続時は100W。次にMBP13を繋いだらMBP15が60Wに落ちてMBP13が30W表示。さらにiPhoneを繋いだ時にMBP15が45Wに落ちた。
実際の使用環境だとこんな感じになると思う。
MacBook Pro 1台接続 100W
MacBook Pro 2 台接続 65W + 30W
MacBook Pro 1台 iPhone 1台接続 80W + 18W
MacBook Pro 2 台 iPhone等2台接続 45W + 30W + 12W + 12W
自宅やオフィスで使ってもコンセントタップがACアダプタでごちゃごちゃになるのをかなり抑制できるし、出張だと荷物を減らすのに大きな効果がある。
また、最近のデジ一眼(ミラーレス機)は本体内充電が可能な機種が増えてきたので、バッテリー複数並行充電などのヘビーな用途がないなら、バッテリーチャージャーも減らすことができる。
自分の環境で試したところ、EOS R、OM-D E-M1 Mark IIIは充電可能だった。
ちなみにEOS R、OM-D E-M1 Mark III、それぞれのチャージャーとバッテリーとの比較。
こうしてみるとGaN(窒化ガリウム)採用のアダプタがいかに高効率なのかが分かると思う。
この製品は冒頭に書いたようにクラウドファンディングだけど、とっくに目標金額をクリアしてプロジェクト成立し、実質的には約3割引の先行予約になっているので未着リスクはほとんど無い。GaN(窒化ガリウム)充電アダプタはトレンドなので、ほぼ同じような仕様の製品が今後出てくると想像できるけれど、そこはMac、iPhone等アクセサリーの老舗、フォーカルポイントが扱うこと、日本の電気用品安全法(PSE)認証に適合することがポイントかなあと思う。
クラウドファンディング終了まで2週間を切ったプロトタイプのレビューでした。
TUNEWEAR TUNEMAX 100W GaN