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スライダー三脚システム Libec ALLEX インプレッション

一眼動画は「基本は三脚使用」だと思っている。安定感のある画が持ち味だと思うし、手持ちじゃフォーカス合わせる能力(ワタシは)持ってないし(笑)
でも、FIXオンリーでは画が静的になりすぎるので、フルード一脚スライダーを混ぜるのが好き。ただ、レールより簡単とはいってもスライダーもなかなか運用は大掛かりになりがち。

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そんな状況を受けて?日本を代表するビデオ用三脚メーカー  Libec(平和精機工業)から登場したのが、スライダーを搭載した、というか、スライダーを組み込むことが可能なスライダー三脚システム ALLEX(アレックス)

発売は8月だし、日本にはまだプロトタイプが1台しかないらしいのだが、Libecの櫻井氏による大学ゼミ生 JIB50講習会(この話は後日)の際、15分ほど、そのプロトタイプ(まさにNT-1 アレックス)を触らせて貰ったのでレビュー未満のファーストインプレッションを書いておく。

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アレックスはシステムの総称。
それぞれ単体で販売もされるALLEX H(ヘッド:雲台)、ALLEX S(スライダー)、ALLEX T(トライポッド:三脚)の合体システム。そのあたりもガンダムっぽいというかゲッターロボというか。

ので、脚は自分の持ってるザハトラーとかジッツオを使う、というならHとSを買う、のもあり。ただ、H,S,Tのフルセット(ALLEX S KITと言う)で10.5万円。実売では10万を切るであろうことを考えると、素直にガンダムセットを買う、のがいいような気がした。
そのくらい、個々のパーツが一体運用を意識して上手く作られていると感じたから。

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ALLEX SにHを換装した状態。
この状態でもSには小さな着陸脚が装備されているのため自分で「アレックス 大地に立つ」ことが出来る。

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ALLEX S/HをTに換装した状態。
Sの着陸脚が折りたたまれて邪魔にならないようになっているのが分かるだろうか。
Hで滑らかにPANしながらSで水平移動を同時に行うことができるのがアレックスシステムの醍醐味。短いけれど、動画にしてみた。

Libec ALLEX from SAIKA on Vimeo.

ALLEXによるカット、スライダーとパンニングの併用が他にはないスムーズさを出している(初めてだったので、ちょっとカクンとなってるのは見逃してください)。
Hはビデオ用の75mmボール三脚と、スチル用のフラットベース三脚の両方に対応しながら1.3kgという軽量なもの。だけど、ちゃちな感じがしないのがすごい、

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Sの特徴はなんといってもスムーズなスライド移動を実現するプラットフォーム。
Libecのコダワリと技術力を感じさせる部分。

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レールの上面からと、下面斜めからそれぞれ計8個のボールベアリングでレールを挟む構造。このボールベアリングの中には特殊なグリースが充填され(マグネットコーティングではない)ていて、滑らかで、かつ適度な粘りのあるモーションを実現できる。

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レールは80cm、追ってロングタイプやショートタイプも企画されているらしい。
それなら最初からALLEX S80、S100とかって名前付けておけばいいのに、とちょっと思った。

このレールは塗装なので、プラットフォームを走らせることによる摩耗、キズが気になるが、そこは非常なこだわりとコストを持って対策されていて、◎万回(すみません、聞いたけど忘れました)のスライダー使用耐久テストも実施済みらしい。
この辺、リーベックの、あるいは担当者のプライドをみる思い。
プラットフォームに見える銀色のつまみはフリクションコントロール。このパーツは量産型では色が変わる可能性があるらしい。

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SとHにはそれぞれ水準器が搭載されていて、特にHの水準器はLED照明付き。

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着陸脚は接地面の凸凹をある程度補正できる調整機構付き。
こんな小さくても、脚は飾りじゃない。
レール部の端にあるのはアクセサリージョイント。小型モニター等をアームで装着可能。

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レール端に雲台とカメラを寄せると重量バランスが心配だったが、EOS 5D Mark IIIとEF24-70mm F4Lでは不安定さは感じなかった。
この写真では着陸脚が折りたたまれているのが分かる。

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75mmボール受け部をもつ三脚、ALLEX T。見た目も軽そうで、実際も軽い(2.5kg)けれど、その割にはしっかりしていて剛性感も高そう。
Libec製のドリー DL-2Bが使えるらしい。

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Sのプラットフォームに見えるノブはブレーキレバー。他社のスライダーだとブレーキ(ロック)とフリクションを兼ねているものもあるので、この辺も丁寧な作りか。
このレバーの下に六角で回す調整ネジがあってベアリングをレール面に押しつける力の強弱をユーザーが調整可能。
メンテナンス性が高いのはいいことだと思う。

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Hにもアクセサリージョイント

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プレートはスライドプレートだけど、前後では無く横から嵌めることが出来る着脱の容易なもの。1/4ネジプラスビデオボスピンだけど、3/8ネジも同梱され、ヘッドに収納可能(写真中央)

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3つの基本モジュールがトータルに動くように設計されているだけあって、全体の運用性は高く、さらにスライドとパンを組み合わせた操作が容易であるなど、三脚メーカーがスライダーを作るならこれだろ、的なアンサーが散りばめられていて好印象。

たぶん、T助手が発売日に買うと思います(笑)

Libec new style tripod system "ALLEX" / NAB2014 from LTV – Libec TV on Vimeo.

公式のプロモーションビデオ
製品特徴が良く出ているんだけど、スライダー中に後処理で動きを可変したり、跳ばしたり、巻き戻したりするのは何故なんだろう?流行り?
スライダーがどのくらい滑らかに動くのか、なデモ映像で動きを後処理で変えるのは、カメラの作例でカラコレかけたり、編集ソフトのプロモで(違うソフトで作成した)CGを入れるようなものだと思うんだけどなあ・・・。

bi-wa / created by Libec new style tripod system "ALLEX" from LTV – Libec TV on Vimeo.

こちらは貫井勇志氏の制作のPV。
一転、アート作品になっていて、リーベック、自由度高いなあ(笑)

発売は8月で先だけど、今週のAfter NAB 2014で実機展示らしい。
After NAB 2014はワタシも講演するので、ALLEXのついでで構わないのでぜひ(笑)

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