ハイスピード撮影(ハイフレームレート撮影)は業務用の高価なカメラ機器を除けば、iPhone 6、6 Plus、Xperiaくらいでしか実現されていない特殊な映像表現だった。
そこにコンデジが本気で割り込んできた。ソニーの最新コンパクトデジタルカメラ サイバーショット RX100 IV(とRX10 II)がそれだ。RX100 IVを夏の終わりまでお借りできることになったので、レビュー。最初はもちろん、ハイフレームレート(HFR)撮影によるスーパースローモーション。
先日、大学に遊びに来てくれたゼミのOBたち(と助手)
授業の合間にテスト撮影にかり出されるの図(ありがとう〜)
彼らの協力を得て撮影した480fpsのスーパースロー(シーケンスは24Pなので20倍のスロー)
音楽:ibgm (トーンに合わせて選択肢がとても多いのが嬉しい)
人間の目の処理能力を超えたハイスピード撮影は、それだけで映像にドラマを感じさせてくれると思う。
ソニーのRXシリーズは高級コンデジブームを牽引したカメラだと思うが、今回でてくるRX100 IV、RX10 IIはハイフレームレートという飛び道具を搭載してきたのがなによりの衝撃。
なにしろ、このためにメモリーを一体にしたCMOSセンサーを開発しているくらいだから本気の入れ込みようが分かるというもの。
逆に言えば、CMOSセンサーを開発しなければ出来ないってことは、他社が簡単には追随出来ないと言うことでもある、EOSにハイスピード欲しいとずっと思ってるけれど、1型センサーを主戦場にしていないキヤノンがむりに追随するとは思わないし、やるならせめてAPS-Cセンサーくらいと思うとなおさらなのが悔しい(笑)
RX100 IVのハイスピード撮影記録はiPhone 6 Plusのそれとは考え方が違うので注意が必要だ。iPhone 6 Plusの場合、120fps時に1280×720ピクセル、240fps時に1920×1080と記録解像度が異なるものの、画角は通常のビデオ撮影時と変わらない。
一方、RX100 IVは(RX10 IIも)この図のように、イメージセンサーからの読み出し解像度が(fpsによって)変わり、画角も変わるものの、記録解像度はどの場合も1920×1080ピクセルのXAVC S HDフォーマットになる。つまりカメラ内でブローアップ(拡大処理)されている。
(これはどちらがいいか、ということではなく考え方の問題。双方にメリットデメリットがあると思う)
さらにRX100 IVはフレームレートが上がるにつれ読み出し解像度が落ちていくが、そのピクセル数を重ねてみると画質優先の240fps撮影時はともかく、それ以外のモードではあきらかにピクセルレシオ(画面の縦横比)が異なる。縦方向についてはラインを飛び越し(間引き)しているのが推測され、当然、そこは画質に大きな影響があると思う。
フルHD時の記録設定を含め、比較してみた。
音楽:ibgm
以下、ハイフレームレート(画質優先時)の各カットから切りだしてみたもの。
コーデックはすべてXAVC S HD 24P
60fps 通常撮影 / 1920×1080
240fps HFR撮影 / 1824×1026
480fps HFR撮影 / 1976×566
960fps HFR撮影 / 1136×384
夏いっぱい、この新しいカメラと過ごすので、レビューは今後も順次。
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